糸島の実家近くの湿っぽい薮の縁に咲いていました。
蕾の形も花の形状も百合に似ていて、とても丈夫そうです。
万葉の頃から親しまれていた身近な草花だったようで、
萱草(かんぞう)とも藪萱草とも言われます。
こちらも同じく近くの水路脇です。
遠くからでも目立つビタミンカラー。
ところがです。
この花の色を「萱草色」、「萱草の襲(かさね)」と言って、
平安時代にはポピュラーな、
なんと
「喪に服するときに身につける衣服の色」だったというのです。
なんでも花が一日でしぼんでしまうからだ、
とか言われていますけれど、
「一日花」ならば、他の花でも良さそうなものを・・・。
黒系と合わせると余計に派手な印象さえします。
なぜこの色が選ばれたのか、ちょっと不思議な気がします。
どうも現代の喪服のイメージから
私たちがそう思うだけであって、
少なくとも平安朝の人々にとっては、派手な色という認識はなさそうですね。
身近にあった「はかない花の命」に思いを重ねるということの方に
重きが置かれているということでしょうか。
『源氏物語』にも
黒い上着に萱草色の袴をはいて・・・、というようなくだりがあるといいます。
もちろんこの花で染めたわけではなくて、
支子(クチナシ)か黄檗(キハダ)の黄色と紅花や蘇芳(すおう)を
掛け合わせて黄赤の色を染めたようです。
萱草には別名「忘れ草」という名前があります。
それは萱草の漢名に「忘れる」という意味の漢字が使われていたからだ
そうですが、
どうもこの「忘れる」ということが、「喪」の色となる理由に、
どことなく通じるような気もします♪
参照:吉岡幸雄著 『日本の色辞典』紫紅社
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